動作は心に影響する


こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

トレーニングや研修で自己紹介などの発表をしてもらっていますが、その際に緊張して細かな動きをする人がいます。
例えば、体が左右に揺れたり、手をさすっていたり、目がキョロキョロしていたり、持っているペンを動かしたり、こういう細かな動きはどれも聞き手に不安を与えます。
そのため、その動きを止めてもらうのですが、そうすると直立不動になり、言葉が出てこなくなります。

話す時のボディーランゲージは、話す力を与えてくれるのでつけた方がいいのですが、先のような細かな動きは話す力を弱めるのでマイナスです。


そこでお伝えしてるのは、動きを大きくすることです。さらには、その動き方と話す内容をリンクさせると言うことです。

例えば、力を込めて伝えたい時は切れのある強い動きをつける事、柔らかく優しく伝えたい時は、そっと物を置くように動きを穏やかにすることです。

研修の発声練習では、手のひら返し発声とチョップ発声をして、ちょっとした動きの差で口調が変わることを体感していただいています。

動きには話し手自身の心が表れます。
最初に書いた細かい動きが出るときは、不安や焦り、イライラなどの心持ちであることが多いものです。心持ちを変えるというのはなかなか難しいものですが、行動を変えるというのは意識さえできれば変えることができます。

緊張が強かったり、不安が大きかったり、焦っていたりするときほど、細かい動きから大きな動きに変えてみてください。

ちなみに、2分間パワーポーズを取ることで積極性や行動力が出るホルモンが増加するという実験結果が出ています。パワーポーズというのは、両手を広げ、胸を張って空を見上げるようなポーズです。スーパーマンのようなポーズという方がわかりやすいでしょうか。

2分間パワーポーズを取ることで、私たちの体にはストレスホルモンが減少し、テストステロンという積極性や行動力が出るホルモンが増加するそうです。前かがみで肩を落としているようなローポーズでは、逆のことが起きます。
ちょっとした行動のように思えますが、私たちの心に大きな影響を与えていることがわかります。

行動はすぐにチャレンジできます。人前で話す時は意識してみてください。

企業研修やスピーチトレーニングは、ご要望に沿ってプログラムを作成しています。

役員研修・管理職研修・中堅者研修・若手・新人研修全ての階級の研修を行っています。
コミュニケーションスキル
プレゼンテーションスキル
面談スキル
部下の教育スキル
接客スキルなどお気軽にお尋ねください。

話す力を弱める癖

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

人はそれぞれ「話している時の癖」があります。
人から指摘を受けたり、自分の映像を見たりしてその癖に気づくものです。

私もラジオの仕事を始めた頃、あるクセを指摘された事があります。それは話し出す前に「はい」と言っていた事でした。

「はい、それでは続いてのお便りです。」と言う具合に、誰に「はい」と返事しているの?という感じでした。
誰に話しかけられたわけでも、中継先からスタジオに戻ってきたわけでもなく、その「はい」は単に、自分が話し出すための自分のための合図のようなものでした。自分のリズムのようなものです。しかも、それまで放送後に録音を聞いて振り返りはしていたのですが、人に指摘されるまで気づかなかったのです。

話している時の癖は人それぞれ様々あります。

「え~」や「あの~」をつけてしまう。
「なんか」「やっぱり」など口癖になっている言葉がある。
言葉以外でも、話しながら手や足を細かに動かす。
話しながら髪の毛を触っている。
顎があがってしまうなど、動作に表れる人もいます。

このようなクセは演者の信頼性を落としたり、説得力に欠ける要因になります。

「無くて七癖」
人は誰しも癖があり、それが個性につながっていることもありますが、話す力を弱めてしまうような癖は1つずつ減らすことです。

そのためにまずは、自分が話している時を録音して聞いてみてください。そしてできれば、周囲の人からアドバイスをもらってみましょう。

企業研修やスピーチトレーニングは、ご要望に沿ってプログラムを作成しています。

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話す力は第一声が鍵

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

「三島さんは緊張し〜だもんね。」と言われるほど、周りから見ても、自分でも自覚している緊張し〜の私です(笑)

緊張して足が震えたことは何度もありますし、自分で手元に書いていた漢字が読めなくなった大失態もあります。さらにはイベント最初の自己紹介で「活動しています。」と言うところを「活躍しています。」と言ってしまい、会場爆笑なんてこともありました。今となっては笑い話ですけど。

けれど、緊張は全くしないより、適度にある方が良い話ができます。緊張感が薄れていると、うっかりな失言をしてしまったり、予定時間以上に話し過ぎてしまったり、口調にも締まりが無くなってしまったりと様々な影響が出ることがあります。適度な緊張感は、話す力を強くします。


私はずっと、緊張しない方法を色々と試してきましたが、今は、「緊張を味方につける」という考え方に変わりました。

その一つの鍵が、話し始めである「第一声」です。

例えば、「みなさん、こんにちは。」が最初の一言だとしましょう。緊張した状態でステージに出た瞬間、呼吸も整えず、会場もしっかりと見渡さず、早口で、意識をせずに言ってしまうと、その後もそのまま早口で話してしまいます。言葉に詰まったり、間違えたりすると、さらに緊張が増ししどろもどろになったりします。

緊張している時こそ、動きはゆっくり堂々と、ステージに出たら一息起き、会場を見渡し、一番遠くの人に向かって話す意識で、「みなさん、こんにちは!」とゆっくり、はっきりと言ってみてください。

声を一番遠くの人に届くように話そうとすると、口も大きく開き、それまで緊張で固まっていた筋肉が少しほぐれます。

さらに大切なのは、声を出すということは息を吐き出すということ。緊張している時に深呼吸をする人は多いと思いますが、深呼吸で大切なのは、まず大きく吐き出すということです。一番遠くの人に声を出そうとすれば、吐き出す息も多くなるため、その後にしっかり息を吸うことにつながります。もっといえば、息を吸うための間ができることで、その後の話も落ち着いて話すことができるようになります。

私も緊張しているときは、気づかぬうちに体が前かがみになっていて、早口になりがちです。そんな時は、だいたい途中で言葉に詰まったり、とちったりしています。とちるとそれでまた焦って、緊張が高まるという悪循環です。緊張している時こそ、姿勢良く(少し胸を張る程度)し、第一声をはっきりと大きな声で話すことで、その後も詰まることなく終えることができます。

話し手が余裕を持って話せていると、聞いている人も余裕が生まれ、話し手の話を理解しやすくなります。

「話し始めの第一声」を意識できれば、話す力が高まります。

プレゼンテーションやスピーチトのレーニングでは、ご要望に合わせてプログラムしています。

内容を考えるところから、話すところまで。トータルで対応していますのでお気軽にご相談ください。

話す力は、まず声から

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

今回からは少しずつ「話す力」の磨き方や方法をお伝えしていきます。

今日は「声」の話。人に伝えるには、相手に声が聞こえるように声を出す必要があります。さらに言えば、単に声が出ているだけでなく、「言葉に力を与えられる声」というのが話す力をアップさせてくれるのです。

私は放送部でトレーニングする前までは、キンキン声だったようです。「ようです」というのは、自分では、人に聞こえている自分の声のことってわからないからです。私たちの声は、自分が聞こえている声、人に聞こえている声は違います。

皆さんは録音して自分の声を聞いたことがありますか?もし聞いたことがあるという人は、自分が思っていた声と違って、なんだか不思議な感じだったのではないでしょうか。

私は放送部に入り、「低い音を鍛えなさい。」と指導されました。それから日々、低いところを意識してトレーニングしたおかげで、今では、「良い声ですね。」と声を褒められるようになりました。

どんなこともそうですが、声もトレーニングした方が良いのです。けれど、日々のトレーニングはなかなか難しいものです。そこで私がお伝えしているのは、「一番遠くにいる人に向かって声を出す」ということです。

人前で話をしている人に多いのが、原稿に向かって話している人や、一番前にいる人に話している人、マイクに向かって話をしている人です。自分の目の前に聞いている人がいるにもかかわらず、その人たちに向かって話をしないので、声が届かず説得力に欠けてしまいます。

また、マイクがあるから声は聞こえるだろうと思っているのも間違いです。マイクはあくまでも拡声器です。声を良くする機械ではありません。ぼそぼそ話していればぼそぼそと、抑揚がなければ抑揚の無い話し方で聞こえます。説得力があり、人の心に響く声は、マイクがあったとしても、ハリのある響く声で話せているということです。

そのため、話すときは、(マイクの有無にかかわらず)一番遠くの人に声が届くような意識を持つこと。そして、そこに向かって声を出すこと。それを意識するだけでも、声にハリが出て、言葉に力が出てきます。

一度、話している自分の声を録音して聞いてみてください。あなたの声は、どんな風に聞こえているでしょうか?それを聞いて、あなたなどう感じるでしょうか?

自分のことを客観的に捉えると、声を磨くきっかけにつながりますよ。

企業研修では、体を使った発声トレーニングも行っています。

声から社員の健康を活性化することもご提案していますので、お気軽にお問い合わせください。

企業研修 発声トレーニング

一番伝えたいことをシンプルに

こんにちは。フリーアナウンサーの三島澄恵です。

話す上で一番大切なことは、伝えたいことを明確にするということです。これが最も重要で、最も難しく、最も悩むところです。私もこうやってブログを書きながら、書いては消し、書いては消しの繰り返しをしています(笑)

けれど、自分が叶えたい夢であれば、あまり難しく考えず、シンプルに言葉にする方が伝わるような気がしています。

私は、「話す仕事をしたい。」と、ずっと言っていました。

思い返せば、中学生の頃は「ラジオのパーソナリティになりたい。」と言っていて、その後、高校・大学でも、「アナウンサーにになりたい。」と言っていました。

気づけばそうなれましたが、学校の先生も、友達も、親や兄弟でさえも、まさか私が夢を叶えるとは思っていなかっただろと思います。

私は第二次ベビーブームの世代で、当時、バブルがはじけた後の就職氷河期。放送局も採用を控えていた時代。しかも、たいした学歴もなく、容姿は人並み以下。それでも諦めずに「話す仕事がしたい。」と言葉にしていたことで、周りの人たちががたくさん応援してくれて、ご縁がつながり夢が叶いました。

言葉選びや話す順序は、確かに大切ですが、それ以上に、「私は◯◯をやりたい。(なりたい。)」とシンプルに言葉にして、周りの人に話すことで、人生は切り拓かれていきます。

とはいえ、プレゼンテーションやスピーチのように、自分の考えを話す場では、単に「◯◯がしたい!」だけでは伝わらないですよね。そこに、「なぜ、そう考えるのか」や「それによってどういった結果が出るのか」さらには、具体的なデータや事実などを盛り込む必要があります。そして、そういった様々な肉付けをするからこそ、「伝えたいこと」という話の芯は、ぶれることなく明確にしておく必要があります。

伝えたいことを言葉にするには、タイトルをつけるように短い言葉で表現して、それを1行〜2行の文章(70文字程度)で、全体像が見えるような文書でまとめてみることです。

この方法は、話し方の基本として、あらゆるところで紹介されているので知っている人も多いでしょう。けれど、いざやってみると、なかなか上手くまとまらないものです。頭でわかっていることと、実際にできることは違うんですよね。

放送局で仕事を始めたばかりの頃、企画を提案するときに上司から教わったのは、「通る提案は、最初の2〜3行で面白さが伝わってくる。」というものでした。

以来私は、提案を作るとき、最初の数行を懸命に考えるようになりました。話すときの構成も、これと同じでとても役立っています。

最初に結論(伝えたいこと)を伝え、その全体像がわかる話をして、そこからひとつひとつ細かな話をしていくことで、聞き手は、話し手が何を話そうとしているのかを理解しやすく、次の話も聞きたくなります。

話す中身を考えていると、あれもこれもと欲が出たり、これで良いのか?と何度もやり直したり、果ては何が言いたいかわからなくなったり、考えるのが嫌になることもあります。

けれど、そうやって、あ〜でもない、こ〜でもないと言葉を選び、何度も何度も書き直す中で、溢れかえっていた言葉も、複雑になっていた頭の中も徐々に削ぎ落とされ、シンプルになっていくものです。

シンプルに言葉にできるというのは、自分の中で伝えたいことが明確になっているということです。それは、「◯◯になりたい!(やりたい!)」とシンプルに自分の夢を言葉にすることと同じです。

一番伝えたいことをシンプルな言葉で表現すること。

いま、プレゼンテーションやスピーチなどで悩んでいる人は、それができるまで繰り返し繰り返しトライしてみてください。伝わり方が大きく違ってきますよ。

年明けのお仕事。トークショー第三弾、

ゲストは女優の奈緒さんでした。

去年のNHK連続テレビ小説「半分、青い」のヒロインの幼馴染

木田原菜生役を演じた奈緒さん。

今年は、映画の出演も多いそうです。

NHKハート展新宿展 トークショーゲスト:奈緒さん

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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