マウスシールドをつけて司会をするって・・・


少しずつ冬の訪れを感じます。
朝晩冷え込んで来たので、今日はオイルヒーターを引っ張り出して来ました。ほんわか暖まって、喉にも優しいので、5年くらい前から使っています。
急に冷え込んで来ましたが、みなさん体調にお変わりありませんか?

こんにちは。
フリーアナウンサーの三島澄恵です。



このところ、わずかにではありますがリアルイベントが行われ始めました。
7月くらいに新型コロナウイルスが落ち着き始めた頃に、1度リアルイベントの司会を務めましたが、その後、また、イベントは自粛になり、今もなおそれは続いています。
それでも、少しずつ少しずつ対策をとりながらの再開。

そんな中、司会をする時にマスクやマウスシールドをつけることが、当たり前になっています。


7月はマスクをつけての司会で、口の動かしづらさや声のこもりが気になっていましたが、それでも、ゆっくりはっきり話すことを心がければ問題なく話せていました。なので、口を自由に動かせるマウスシールドの方が、話しやすいだろうし、声もマイクにしっかり入ると思っていたのですが・・・

これが、意外や意外、マウスシールドの方が司会をするときに難しいことに気づきました。その理由は2つ。


1つは、口からマウスシールドまでの距離があることで、気づかないうちに、マイクがマウスガードに当たってしまうということです。マイクと口元の位置は、最も声が入りやすい位置を考えながら今までも使って来たのですが、そのマイクの位置が、ちょうどマウスシールドの位置になってしまったようで、マイクにマウスシールドが当たってノイズが入るということが判明。マイクの距離を気をつけながら司会を務めました。
それでも、ステージが盛り上がってくるとうっかり忘れてノイズが・・・そんなことがありながらの司会でした。


もう一つは、マウスシールドによって声の波が遮断されて、マイクに声が入りにくいということです。これは、音響スタッフの方から教えていただいたのですが、マウスガードは、声の音の波を遮断してしまうというのです。声を大きくすれば良いのではないかと思い、「今よりも声を張れば良いですか?」という質問をお尋ねしたのですが、「それは、あまり関係無いです。」という答えが返って来ました。なぜなら、声は振動していて、その波をマイクで拾って拡声しているため、声を大きく出したところで、音の波がマウスシールドによって遮断されるので大きな声を出しても同じだというのです。

もちろん、小さい声は論外のようですが、私が司会で話す程度の声を、さらに張って出しても、それはほとんど変わらないということでした。マスクは飛沫を防ぎつつも声の抜ける小さな穴がありますが、マウスシールドの場合は、そういう穴はなく完全に遮断されてしまうので、技術的にも大変難しいと教えてもらいました。


まだまだ続く、コロナ禍での司会。

マスクは顔半分が見えなくなるので、司会の時は、マウスシールドの方が印象は良いと思うのですが、声をマイクで拾うとなると、マウスシールドは、なかなかやっかいなようです。
より聞きやすい方法を、考え中です。


マウスシールドをつけての司会↓

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三島澄恵
ユナイテッドウェーブス合同会社代表。 
元NHK-FMラジオパーソナリティでTVのナレーター・リポーターなどを経て、学校教育にも関る。
これまでインタビューした著名人は2000人を超える。 その経験や知識をブログに綴っています。
詳しいプロフィールは下記まで。
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オンラインとリアルの差は「無駄」と「波動」



先日、久々にコンサートに行って来ました。
元々、3月に予定されていた公演だったのですが、新型コロナウイルスの感染拡大で9月に延期になっていました。


このところ、オンライン配信のコンサートも増えいていますね。私も、興味のあるものはオンラインで観ています。行く手間も省け、家でゆっくり観られるし、出演者もアップで観られるので、これはなかなか良いなと思っていた自分がいました。けれど、先日久々にコンサートをリアルで観て、やはり私は、リアルが好きだと感じました。



コロナの感染によってイベント自粛が始まった頃、以前の職場の同僚から「リアルの良さって何だろう?」質問されたことがあります。

「リアルの良さ?」
何となく、リアルの方が良いと感じてはいましたが、それを具体的に言葉にしようとすると難しいものです。その時私は、「双方向性があること」と答えました。特に、配信コンテンツは、どうしても一方通行になりがちです。リアルなコンサートなどは、そこに行くことで出演者との双方向感を味わえることが、私は魅力の一つだと思っていました。

ただ、今回、久々に行ったリアルコンサートで、私はリアルの良さは双方向以上に、無駄(空間や余韻)があることと、そこにいる人たちとの波動を感じられることではないかと思ったのです。



話は少し変わりますが、先日、ある研修を受けました。Zoomによる研修でブレイクアウトを使ったグループワークもありました。研修自体は、大変良い研修で大きな学びがありました。リアルに遜色なく、オンラインでも研修やセミナーが行えることも実感しました。しかし、そうは言っても、やはりリアル研修の方が良いと思ったのです。それは、リアルには無駄な時間があるということです。


例えば、ブレイクアウトルーム を使ったワークでは、時間になると有無を言わさず、全体の映像に切り替わります。研修時間の管理としては、とても優れている機能だと思いますが、時間でばっさり切り替わって何の余韻も無いことが、何とも言えない心持ちになりました。
リアルでは、ワークが終わり切れていないグループがいれば、ほんのわずかですが時間を調整できます。その調整時間中に、他のグループも別の話が生まれコミュニケーションが深まります。

他にも、リアルであれば、会場に入った時に、どんな人が来ているか観察したり、近くにいる人に声をかけて挨拶しあったりして、研修が始まる前から少しずつコミュニケーションが始まっています。けれど、オンラインではその無駄な時間が、全くと言って良いほどありません。もっといえば、途中休憩やお昼休憩の時間も、参加者と話をする機会もありません。研修をする上では、いずれも必要無い時間かもしれませんし、この感覚は慣れてしまえば問題ないのかもしれません。けれど、研修を受けて改めて私は、無駄だと思えるような時間が必要なのではないかと思っていました。



そして、先日のコンサート。
最初にも書きましたが、オンラインであれば、行く手間も省け、家の中で自分の好きなように、誰に気兼ねすることもなく観ることができます。会場の隣の人の声も、前にいる人の頭も気にせず、自分だけの世界です。出演者の顔もアップで観られます。


今回私は2階席から観ていました。双方向感は無いのでオンラインと同じと言えば同じですが、オンラインとは違う感覚と感動を味わいました。
ホール全体を見渡せば観客がいて、ステージ全体に出演者が並んでいて、照明、音も含め、会場の空間を感じながらのコンサート。オンライン配信のように出演者の顔がアップで見えるわけでも無く、目に入ってくるものは無駄な空間の方が多いのですが・・・それでも、その無駄な空間があるからこそ、コンサートの深みを感じられました。


他にも、リアルは、会場までの行き来に数時間かかり、雨や雪が降っていれば行くだけでもヘトヘトになることもあります。会場内のトイレに並ぶのも人が多くてひと苦労。隣の人の動きが気になったり、前の人の頭が気になったり・・・考えれば考えるほど、なんと無駄が多いのかと思いますが、きっとその無駄がリアルの良さだと思うのです。



もうひとつのリアルの良さは「波動」です。


どんなものにも波動があります。例えば、声や楽器の音は高いところから低いところまで、周波数が重なって生まれています。リアルであれば、その高低全ての波動を感じることができます。けれど、オンラインになると、通信の特性上、どうしても無駄な部分はカットされてしまいます。無駄な部分というのは、人の耳には聞こえない部分なので、オンラインで観る分には全く問題はありません。とはいえ、その無駄な音、聞こえていないと思っている音の波動が、リアルの感動を生んでいるのではないかと思うのです。

さらに波動は、声や楽器に限らず、人も植物や動物からも発せられています。誰もが波動を持っているんですが、その波動は、オンラインでは伝わりません。
コンサート会場にいるということは、出演者の波動はもちろんですが、観客一人一人の波動も感じていることになります。



オンライン研修や会議で話をすると、相手の反応がわかりにくく話しづらいと言われる方が多いです。私自身も、それはリアルとの大きな差だと感じています。ちょっとした表情や動きが分かりにくいということもありますが、もしかしたらそれは、波動を感じられないことも、理由の一つではないかと思っています。


これからのwithコロナ時代は、さらにオンラインサービスが増えていくと思います。オンラインは、世界中のどこにいてもつながることができる素晴らしいツールです。学ぶことも、観ることも、聞くことも、今まで以上に選択肢が増えました。必要なものを必要な時に、必要なだけ得られると考えると、とても効率的なツールです。どんどん活用したいと思っています。


けれどその反面、リアルの良さを忘れてはいけないと思うのです。
それは、無駄があること。人と人が波動によってつながる感覚。どちらも目に見えてはっきりするものではないですが、オンラインの普及が進むからこそ、その2つを大切にしなければ、オンラインを生かしていくことができないのではないかと、私は考えています。


私自身、現在、話し方のトレーニングや研修などもオンラインに移行しています。けれどやはり、「オンラインだけ」ではなく、「リアル」との組み合わせが、より良いトレーニングや研修をつくるのではないかと思っています。


みなさんは、オンラインとリアルの差をどう考えますか?



三島澄恵
ユナイテッドウェーブス合同会社代表。
元NHK-FMラジオパーソナリティでTVのナレーター・リポーターなどを経て、学校教育にも関る。
これまでインタビューした著名人は2000人を超える。 その経験や知識をブログに綴っています。
詳しいプロフィールは下記まで。
https://united-waves.jp